概要
1967年1月27日、アメリカのアポロ計画における最初の有人飛行ミッション(AS-204)の地上テスト中に司令船で火災が発生し、ガス・グリソム、エド・ホワイト、ロジャー・チャフィーの3名の宇宙飛行士が死亡した事故。
背景
- 米ソ冷戦下の宇宙開発競争において、アメリカは1960年代末までに人類を月に送ることを目標としていた。
- アポロ宇宙船の司令船は、大気圧より高い圧力の純酸素で満たされていた。
- 以前から可燃性素材の使用や配線の問題などが指摘されていたが、スケジュールの圧力もあり十分な対策がなされていなかった。
何が起きたか
- 1月27日、ケネディ宇宙センターの発射台で「プラグス・アウト」と呼ばれる電源切断テストが行われていた。
- 午後6時31分頃、乗員の一人が「火災」を報告。
- 純酸素環境下のため火は瞬く間に広がり、船内は数秒で極めて高温の状態となった。
- 内部の圧力でハッチが開かなくなり、宇宙飛行士たちは脱出することができなかった。
影響
- 有人宇宙飛行計画は20ヶ月遅延した。
- 司令船の設計が大幅に見直され、ハッチの開閉機構の変更、船内気圧・組成の変更(打ち上げ時は窒素混合)、可燃性素材の排除などが行われた。
- この事故による改善が、後のアポロ11号が人類初の月着陸の成功を含むアポロ計画の安全性向上に大きく寄与した。