休養学 あなたを疲れから救う
戦略的に休む
フィットネス疲労理論: パフォーマンス=体力-疲労
オーバートレーニング症候群: 体力の回復を待たずに疲労することで、パフォーマンスがどんどん下がる
超回復理論: 一度落ちた体力が回復する際は、前回の体力の上限を更新して回復する。
自分の人生のトレーナーになる
疲労とは
過度の肉体的および精神的な活動、または疾病によって生じた独特の不快感と休養の願望を伴う身体の活動能力の減退した状態
病気につながる重要なサイン
急性疲労 → 亜急性疲労 → 慢性疲労
細胞修復
ATPは体のガソリンのようなもの
ATPはDNAやRNAなどの核酸の構成成分であるヌクレオチドの一つ
ATPを使うとアデノシンに分解されて燃焼する
燃焼後はアデノシンの燃え滓が、アデノシンの受容体に入る
アデノシン受容体が入ると、覚醒作用のあるヒスタミンの放出が抑制され、眠いという感覚になる
PFCがTCAサイクル(クエン酸回路)をたどり、最後に電子伝達系でATPを作る。PFCはATPになる前に、アセチルCoAというものになる。
このプロセスに関わる栄養素が、五大栄養素。
PFCに加え、ビタミンおよびミネラル
五大栄養素では、タンパク質が神経伝達物質の元になるために重要。
興奮系: ノルアドレナリン, ドーパミン
抑制系: GABA
調整系: セロトニン
ビタミンおよびミネラルは補酵素として、アセチルCoAの生成に必要
よって、栄養バランスの良い食事が重要
三大生体アラート
疲労はマスキングできてしまうので、無視されやすい
カフェインは、アデノシンの燃えカスと化学構造がにており、アデノシン受容体に入るが、ヒスタミン放出抑制機能はないため、ヒスタミンが放出されず、眠気を感じなくなる
マスキングし続けるとバーンアウト、燃え尽き症候群になる
疲労の元はストレスである
物理的ストレッサー
科学的ストレッサー
心理的ストレッサー
生物学的ストレッサー
社会的ストレッサー
ストレス耐性
ストレス耐性は鍛えることができる
ゴムボールのようなもの
適度な負荷が重要
ストレスと身体反応
脳の視床下部が感知し、内分泌系および自律神経系に作用
内分泌系と自律神経系は副腎に作用
周りを副腎皮質、内側を副腎髄質という
副腎皮質が内分泌系
副腎髄質が自律神経系
内分泌系は脳下垂体に影響を与える
脳下垂体は全身のホルモンのコントロールをしている
ホルモンとは恒常性を保つための連絡物質で、血流によって運ばれる
免疫機能の働き
炎症を起こし、それを抑えるという二つの機能
コルチゾールというホルモンが出て、抗炎症作用が引き起こされる
サイトカインというホルモンは炎症作用で、痒みや痛みを出す
ストレスでコルチゾールが分泌される
サイトカインの働きを止める
コルチゾールが高まるとDHEAというテストステロンやエストロゲンなど、若さや元気の元を作るホルモンが減る
慢性疲労で、内分泌系で代謝作用を促すホルモン異常が現れる
例えば、女性は加齢で女性ホルモンのエストロゲンが減り、血中のHDLコレステロールが減り、中性脂肪を血管の外に運び出す役割が弱まり、LDLコレステロールが増える
ストレスで血糖値が高くなる
インシュリンの感受性が下がり、血糖値を下げる力が弱くなる
血糖値が高い状態が続くと、糖化が起こる
糖化とは、糖とタンパク質が結合すること
糖化したタンパク質は、体温で温められるとAGEsになる。
AGEsとは、細胞自体が老化して再生不能のゴミのようなタンパク質になったもの。
皮膚の黒ずみや動脈硬化の原因になる
自律神経系
自分の意思で直接コントロールできない
血流や臓器の働きを司る神経
緊張・興奮で交感神経が優位になる
交感神経が優位になると目が疲れたり、肩こりになる
筋肉の緊張で血管が絞り上げられ、血流が悪くなる
リラックスすると副交感神経が優位になる
自律神経の乱れの症状
不安や焦燥感
集中できない
頭がいたい
倦怠感がある
イライラする
疲れやすい
食欲不振
サーカディアンリズム(体内時計)
25時間周期
太陽を浴びることでリセットされる
自律神経とは、24時間周期で体の状態をその時間帯に最適な状態に調整する機能と考えることができる
朝起きると交感神経優位になる
筋肉は緊張する
血圧が上がる
瞳孔は拡大する
汗をかく
腸のぜん動運動などは抑制される
お昼頃に交感神経が最高潮になり、下降に転じる
夕方ごろになると副交感神経優位になる
心臓はゆっくりになる
筋肉は弛緩する
血管が緩み血圧が下がる
腸のぜん動運動が行われる
自律神経と交感神経は逆位相で動いており、12時間交代で切り替わるようになっている
しっかり休むには副交感神経優位である必要がある
自律神経の振幅の大きさは10代後半から20歳までがピーク
交感神経と自律神経のバランスをとることが重要
免疫系
ウイルスや細菌から体を守るための仕組み
血液中の白血球に含まれるリンパ球と顆粒球が体内で戦う
交感神経優位だと、リンパ球が減り、顆粒球が増える
副交感神経優位だと、顆粒球が減り、リンパ球が増える
顆粒球は昼間に活発化して、ウイルスや細菌を食べる
リンパ球は夜に活発化し、顆粒球の食べ残しに対して抗体を作り、免疫反応を起こす
疲れが溜まると、交感神経優位で、リンパ球がへり、免疫系が働かなくなり、ウイルスや風邪に感染する
休養の取り方
超回復理論
疲れたら、休みつつ、負荷をかける
自分で決めた負荷であること
仕事とは関係ない負荷であること
挑戦することで、成長できるような負荷
楽しむ余裕があること
大事なのは色々な休養を組み合わせる
コーピングリストを作ると良い
休養の種類
生理的休養
栄養タイプ: 食べる量や回数を抑え、消化器系を休ませる
胃腸に優しい食事
食事量を抑える
白湯で体を温める
断食、ファスティングをする
運動タイプ: 老廃物の除去やリンパの流れをよくすることで疲労感を軽減する。あくまで軽い運動
休息タイプ: 活動を中止し、エネルギーの消費を抑えてリラックス。
心理的休養
造形・想像タイプ:何かに集中したり、好きなことに思いを巡らせたりする
絵を描いたり紙を作ったりする
日曜大工やDIYをする
時刻表や地図を見て空想する
瞑想する
娯楽タイプ: 自分の趣味や趣向を追求する
推しかつ
映画鑑賞や音楽鑑賞
習い事に打ち込む
本を読む
親交タイプ: 社会や人と交流したり、自然や動物と触れ合ったりする
家族や親しい人とハグをする
ペットと触れ合う
挨拶を交わす、雑談をする
自然に触れる、森林浴
社会的休養
転換タイプ: 外部環境を変化させて、気分をリセットする。掃除も良い
洋服を着替える
部屋の模様替えをする
買い物や外食をする
旅行に行く
食事を摂ると副腎皮質からコルチゾールが出る
コルチゾールの作用
抗炎症作用
免疫抑制作用
血糖値を上げる作用
血糖値が上がる→ インシュリンが出て血糖値が下がる→ コルチゾールで血糖値が上がる
自然に触れると疲れが取れる
樹木はフィトンチッドという揮発性の物質を放出してる。それに含まれるテルペンを鼻から吸い込むことで、体に良い影響を与える。
波のリズムと一分間の呼吸のリズムが同じ
一分間に平均60回くらい
一秒間に5〜10cm手を動かして撫でると心地よい
睡眠について
睡眠のサイクルは約90分単位
N1→ N2→ N3→ N2→ N1→ レム
レム > N1 > N2 > N3 の順に深い眠り
15分のパワーナップは回復効果があり良い
寝れば良いというわけじゃない、サーカディアンリズムに合わせるのが大事
睡眠薬の種類
夕方以降に2500ルクスの光やブルーライトは避ける
疲労の疾病発生経路
graph TD
A[外的刺激] --> B[肉体的ストレス]
A2[外的刺激] --> C[精神的ストレス]
B --> D[疲労]
C --> D
D --> E[自律神経の乱れ(過緊張)]
E --> F[神経系の変調]
E --> G[内分泌系の変調]
E --> H[免疫系の変調]
F --> I[疾病]
G --> I
H --> I
ATPができるまで
graph TD
A[脂質] --> A1[ナイアシン]
A --> B[脂肪酸]
B --> C[アセチルCoA]
C1[ビタミンB2・ナイアシン・パントテン酸] --> C
D[タンパク質] --> D1[ナイアシン<br>ビタミンB6 など]
D --> E[アミノ酸]
E --> C
E1[ビタミンB2・ナイアシン] --> C
F[糖質] --> F1[ビタミンB6]
F --> G[グルコース]
G --> H[ピルビン酸]
H1[ビタミンB1・ナイアシン など] --> H
H --> C
C2[ビタミンB1・ナイアシン・パントテン酸] --> C
C --> I[ATP(エネルギー)]
ストレス反応の経路
graph TD
A[ストレス] --> B[視床下部]
B --> C[脳下垂体]
C --> D[副腎皮質]
D --> E[コルチゾール]
E --> E1[抗炎症作用]
E --> E2[免疫抑制]
E --> E3[血糖上昇]
B --> F[脊髄]
F --> G[副腎髄質]
G --> H[アドレナリン]
H --> H1[心拍数・血圧上昇]
H --> H2[呼吸数増加]
H --> H3[筋エネルギー増加]
H --> H4[血糖上昇]
H --> H5[免疫機能低下]